2012年07月14日

西国立志編

西国立志編

きっと20代の頃にも読んだはずの『自助論』(サミュエル・スマイルズ著 竹内均訳)
「天は自ら助くる者を助く」の序文だけはずっと忘れずにいた。
福沢諭吉の『学問のすゝめ』と並んで、明治時代の青年がこぞって読んだらしい。(『西国立志編』は当時のタイトル)
改めてこの歳になって読んでみると、やっぱ今の時代になかなかこの通りに生きろというのは難しいだろうなぁと思う。
「大きな夢を持って、倦まずたゆまず働け」というのは誠に素晴らしいことだと思うし、言われていることはいちいちもっともだと思う。
でも、なんとなく「疲れちゃうよなぁ」って感じ。
やっぱ、大人物になどなろうともなれるとも思っていない凡人以下の自分としては、時に羽目を外してバカやったり、友と酒を酌み交わして大騒ぎしたりしながら、面白おかしく生きていたいと思う。
「勤勉一筋」なんてできっこないもの。
とはいえ、その爪の垢くらいは煎じて飲みたいとは思う。
-----------------------------------以下個人的まとめ------------------------------------------

◇読書は生きる知識を与えてくれるが、生きる知恵を与えてはくれない(S.スマイルズ)
(浅田次郎の言葉は、スマイルズのパクリだったか^^;)

◇「読んだ」だけではダメ。早く読むよりも内容をきちんと身につけなければ意味がない。

◇貧困は罪。正しい心を失う。

◆政治とは、国民の考えや行動間の反映に過ぎない。どんなに高い理想を掲げても、国民がそれについていけなければ、政治は国民のレベルまで引き下げられる。逆に国民が優秀であれば、いくらひどい政治でもいつしか国民のレベルにまで引き上げられる。つまり国民の質がその国の政治の質を決定するのだ。これは水が低きに流れるのと同じくらい当然の論理である。
=「土地の価値は、そこに住む人間の価値によって決定する」(フランスのことわざ)

◆どんな学問や研究も、それ自体をどう使えばいいかについては教えてくれない。その一方、現実をよく観察すれば、学問によらずとも学問に勝る知恵を身につけることが出来る」(F.ベーコン)

◇「一志をもって万事をなし得べし」

◆「人は自らの富も、自らの能力も正しく理解していない。富については必要以上に素晴らしいものだと信じる反面、人間の能力はさほど偉大なものだと思っていない。自らの富を否定し、自らの力のみを信頼できる人間だけが自分の水桶から水を飲み、自分のパンを食べる方法を学ぶ」(シドニー・スミス)

◇毎日一時間でもいいから、無為に過ごしている時間を何か有益な目的のために向けてみるがいい。そうすれば平凡な能力しかない人間でも必ず学問のひとつくらいはマスターできるようになる。10年もしないうちに博識の大人物に変わる。

◆「考えたことや見聞きしたことを書き留めるのは、商人が棚卸しをするようなものだ。それをしないと自分の店に何か置かれていて何が足りないのか、サッパリわからないじゃないか」(ジョン・ハンター)

◆「最短の近道はたいていの場合、一番悪い道だ。だから最善の道を通りたければ、多少なりとも回り道をしなくてはいけない」(F.ベーコン)

◇ビジネスを成功させる6つの原則
1.注意力
2.勤勉
3.正確さ
4.手際の良さ
5.時間厳守
6.迅速さ

◆「“貧乏にだけはなるものか”と決心せよ。手もとにあるものは何でも倹約せよ。貧乏は幸福を脅かす大敵だ。それは自由を破壊し、時には美徳をも麻痺させる」

◆「自らの汗と涙で勝ち取った知識だけが、完全に自分の所有物となるのだ」

◆「本からいくら貴重な経験を学んだとしても、所詮は耳学問の域を出ない。それに反して、現実生活から得た経験は真の知恵となる。僅かな知恵でさえ、膨大な量の耳学問より遥かに値打ちが高い」

◇知識の量より、知識を得る目的のほうが遥かに重要な問題である。

◇人間をつくるのは安楽ではなく努力-便利さではなく、困難である。

◆「人は貧困に苦しめられるとぶつぶつ不平を漏らす。だが、貧困とはいったい何であろうか?乙女はイヤリングを付けるために痛みを堪えて耳に穴を開けるが、貧困もこの痛みに似ている。それなしには美しい宝石を下げることなど出来ないのだ」

◆「困難は乗り越えるためにある。だから、直ちに困難と取り組め。実践しているうちに、それを克服する上手い方法も見つかるはずだ。努力を繰り返せば、力と勇気が湧いてくる。精神や人格はいつの間にか完璧なまでに鍛え上げられ、潔く、勇敢な態度が身につき、自分の意のままに行動できるようになるだろう」

◆「頭を高く上げようとしない若者は、いつしか足下ばかり眺めて生きるようになるだろう。空高く飛ぼうとしない精神は、地べたを這いつくばる運命を辿るだろう」(ディズレーリ)

◇人間は習慣の寄せ木細工であり、習慣は第二の天性なのだ。「行動でも思考でも反復こそが力である」(メタスターシオ)

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