2013年08月24日
amazonで買う?量販店で買う?

書籍から始まって、いまや売ってないモノはないんじゃないの?というほど商品の充実しているamazonですが、近年このamazonが家電の価格動向の鍵を握っているのだとか。
先日の日経ニュースメールの記事にあったのですが、なかなか今の家電業界の様子がわかって面白かったので、ちょっとご紹介します。

まず、現在の家電業界の売上上位4社は↑のようになっています。
私はこれを見て「茨城のK'sが群馬のYAMADAにこんなに差を付けられていたのかぁ!?」と、先日の常総学院VS前橋育英戦まで頭に浮かんできてしまったのですが、もちろんグラフの注目すべき点はamazonのポジションです。
表題にあるように、店舗を持たないネット通販だけのamazonが、家電量販店を差し置いて、堂々の2位にランクインしているのです。
そもそもネット通販の強みは、店舗の運営にかかるコストを削減して、商品の値下げに回せることにあるわけで、価格面だけでの優位性かと思えばそれだけではない。
店舗を持たないamazonは、国内11カ所のセンターに在庫を分散するセンター配送型の体制を敷いています。

この体制は速配に対応しやすいことが強みで、ヨドバシカメラやビックカメラもネット通販で採用しているそうです。
というわけで、もはや家電も実物を見ずに買う時代なのだなぁ、と思ったら、実は家電量販店がこのネット通販の普及に一役買っているというではないですか。
ネット通販が盛んなアメリカでは、店舗で商品を見てネットで購入するという「ショールーミング」、つまり店舗のショールーム化が数年前から話題になっているそうで、日本でも3割の人がこの買い方をしているのだとか。
こうした買い方は現在急速に広まっているようで、今後さらに利用者は増えそうとのこと。
これでは量販店はやってられないよなぁ、と思いますが、量販店もただ指をくわえて見ているだけではなく、ネット通販に力を入れて対抗してはいるのです。
特にYAMADAは力を入れていて、通販サイトのチャット機能でアマゾンやほかの大手家電量販店と比べた最安値を提示する「安心価格保証」を提供しています。
また、店舗でもamazon価格よりも高い場合は値下げに対応しているそうです。
そんな家電業界の価格設定における相関関係が↓の図

まさにamazonを中心に回っていることが伺える図です。
ただ、この価格には注意も必要で、amazonでも、自社販売のものとamazonマーケットプレイスというプラットフォームを利用して外部業者が販売する商品では価格が異なります。
外部業者の価格は一定ではないので、最安で販売している業者の在庫がなくなると価格が変動するのです。
また、家電量販店も店舗販売とネット通販では価格が異なることもあります。

では、こうした価格競争の中で、実質価格はどうなっているか各メーカーのPCで比較したものが↓の図。

ちょっと画像が小さくて見づらいですが、背景の濃いものが最安価格です。
これを見れば、ほぼamazonとYAMADAの競争と言って良い状態だということがわかります。
というわけで、簡単に現在の家電業界の価格競争の様子を解説してみたわけですが、あなたもこうして「最安値」の商品を選びますか?
私はネット通販でデジカメを買って思ったのですが、やはり故障の際などの対応を考えると、単純に最安ネット通販で買うのはどうかな?と思いました。
やはり、近場ですぐに対応してくれる店舗があった方が便利だと思います。
よって賢い買い方は、今の流れと逆の「amazonで価格を調べて、近くの家電量販店(茨城の方はK'sデンキで)買う」、と。
これです。
amazonに負けないように、地域の家電量販店を応援しようではないですか。
いや、量販店でない地元の電気屋さんで買える方は、それが一番です。
でも、今ではそうした個人店を見つける方が難しい時代ですけどね^^;
それにしても、地域の電気屋さんを踏みつぶしてきた家電量販店が、今度はネット通販のamazonに踏みつぶされようとしている姿を見ると、家電業界もまさに弱肉強食の世界なんだなぁ、と考えさせられる記事でした。
Posted by ug at 20:34│Comments(0)│ざっき
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