2013年11月01日
ヱビスビール記念館で教わった「美味しいビールの注ぎ方」
簡単にこの施設の解説をしますと…
サッポロビールの前身の一つである日本麦酒醸造会社が、1889(明治22)年、当時は原っぱだったらしい目黒村三田(現在の目黒区三田)に醸造所を設立、翌年「恵比寿ビール」の発売を開始しました。
模型で見る当時の日本麦酒醸造会社の工場
当時ビールは高級品で、現在の価値に直すと1本3000円くらいしたそうです。
1889年には日本で初めてのビアホールを銀座にオープン。
ビアホール第1号店の模型
当時のビアホールの様子
エビスビールは、当初から本格的なドイツビールの製造を行うことを目標にし、開業から10年後の1900(明治33)年にはパリ万博で金賞を受賞、1904年には、アメリカのセントルイス万博でグランプリを受賞するなど、日本を代表するビールとなります。
コルク栓のボトルだった
1906(明治39)年には恵比寿ビールの貨物専用駅だった「恵比寿停車場(現・JR恵比寿駅)」が旅客の取り扱いを開始、駅東側の通りが通称「恵比寿通り」と呼ばれたことから同エリアの地名として用いられるようになりました。
現在の「恵比寿」という駅名や地名は、実はこのヱビスビールからきているものだったのです。
恵比寿駅の発車ベルはあのヱビスビールのCMの音楽です
その後、郊外への工場移転が進み1988年に閉鎖されるまで、約100年間ここでビールの製造が行われていたのです。
この工場跡地は、再開発により1994年、商業施設である「恵比寿ガーデンプレイス」としてオープンしますが、現在の「ヱビスビール記念館」は、元は「ビール文化の歴史」を総合的に紹介する施設「恵比寿麦酒記念館」でした。
それを2010年、ヱビスビール生誕120年という節目の年に、リニューアルオープンしたのが現在の「ヱビスビール記念館」というわけです。
さて、そんな「ヱビスビール記念館」ですが、「エビスのすべてがここにある」と謳うように、延べ床面積1,700平方メートルの施設には、ヱビスビールの120年の歴史とその背景を紹介する「エビスギャラリー」や、各種エビスの試飲が可能な「テイスティングサロン」(有料)、オリジナルグッズなどを販売する「ミュージアムショップ」があります。
空間の広く取られた館内
とまぁ、“簡単に”のつもりがまた長々と解説してしまいましたが、実は私、特に期待もせず、従って下調べもせずに“ついでに”訪れたようなものでした。
しかし、実際に訪れてみると、これが想像を超える立派な施設で驚きました。
館内ではヱビスビールの試飲付き歴史解説ツアー「エビスツアー」が30分おきに行われており、私もこれに参加してきました。
ツアーを待つ人のための広いラウンジ
↑の解説は、このときのツアーで聞いたものを、同記念館のHPで“復習”して書いたものです。
落ち着いたギャラリーでじっくり解説してくれます
ツアーは、「エビスギャラリー」でのヱビスビールの歴史解説のあと、館内正面にあるステージ状の洒落たバーといった感じの「コミュニティサロン」で、ヱビスビールの試飲が行われます。
館内中央正面の「コミュニティホール」
試飲には、普通のヱビスビールと、この琥珀ヱビスの2種類が提供されましたが、これを味わいながら、普通のビールと黒ビールの違いや、ヱビスの商品である「琥珀ヱビス」、「シルクヱビス」の製造法について解説してくれました。
いくぶん小さめのグラスではありましたが、2杯分のビールが付いて、この「ヱビスツアー」は¥500。
ここに来たらツアー参加はマストでしょう。
そんなお得なツアーの最後に、自宅で美味しく飲むための注ぎ方をレクチャーしてくれました。
これでツアーは終わりでしたが、この程度では飲み足りない私は、早々に「テイスティングサロン」に移動。
ビールやビールカクテルの飲める「テイスティングサロン」
黒ビールとプレミアムMIX(各¥400)を、美味しいおつまみと一緒に2杯ほどいただいてまいりました。
と、ヱビスビール記念館の解説で終わってはいけませんね^^;
では、最後に自宅でできる美味しいビールの注ぎ方をご紹介。
もう少し現場のお姉さんに聞いた話を追加すると、1の段階でグラスの7割ほどまで泡が来るようにダーッ真上から注ぎます。
ビール対泡が1:1くらいになるまで待ったら、2のもう一度注ぎになるわけですが、2回目はグラスの9割ほどまで泡が来るまで注ぎます。
そして、最後にグラスの縁からそっと注ぎ、泡がグラスから飛び出るくらいまで注げば完成です。
実際に私も帰ってきてから何度か試しましたが、苦みが飛んで泡がきめ細かく感じられました。
要は、丁寧に泡でフタをすることが肝心なんですね。
こうして注ぐビールには、泡と液体の間に出来る霧状の“フロスティミスト”という、泡の予備軍が現れまして、決して“気の抜けた”ビールにはなりません。
ただ、これも清潔なグラスやビールの温度など、ある程度条件が揃わないと出ないらしいです。
グラスは油汚れを洗うスポンジとは別にグラス用のスポンジを用意して洗うとか、ビールも冷やしすぎないことがポイントのようです。
“フロスティミスト”の現れたビールは本当に美味しいビールの証だそうですので、是非みなさんもチャレンジしてみてください。
以上、「ヱビスビール記念館」のご紹介と「美味しいビールの注ぎ方」講座でした。
『ヱビスビール記念館』
サッポロビールの前身の一つである日本麦酒醸造会社が、1889(明治22)年、当時は原っぱだったらしい目黒村三田(現在の目黒区三田)に醸造所を設立、翌年「恵比寿ビール」の発売を開始しました。
模型で見る当時の日本麦酒醸造会社の工場
当時ビールは高級品で、現在の価値に直すと1本3000円くらいしたそうです。
1889年には日本で初めてのビアホールを銀座にオープン。
ビアホール第1号店の模型
当時のビアホールの様子
エビスビールは、当初から本格的なドイツビールの製造を行うことを目標にし、開業から10年後の1900(明治33)年にはパリ万博で金賞を受賞、1904年には、アメリカのセントルイス万博でグランプリを受賞するなど、日本を代表するビールとなります。
コルク栓のボトルだった
1906(明治39)年には恵比寿ビールの貨物専用駅だった「恵比寿停車場(現・JR恵比寿駅)」が旅客の取り扱いを開始、駅東側の通りが通称「恵比寿通り」と呼ばれたことから同エリアの地名として用いられるようになりました。
現在の「恵比寿」という駅名や地名は、実はこのヱビスビールからきているものだったのです。
恵比寿駅の発車ベルはあのヱビスビールのCMの音楽です
その後、郊外への工場移転が進み1988年に閉鎖されるまで、約100年間ここでビールの製造が行われていたのです。
この工場跡地は、再開発により1994年、商業施設である「恵比寿ガーデンプレイス」としてオープンしますが、現在の「ヱビスビール記念館」は、元は「ビール文化の歴史」を総合的に紹介する施設「恵比寿麦酒記念館」でした。
それを2010年、ヱビスビール生誕120年という節目の年に、リニューアルオープンしたのが現在の「ヱビスビール記念館」というわけです。
さて、そんな「ヱビスビール記念館」ですが、「エビスのすべてがここにある」と謳うように、延べ床面積1,700平方メートルの施設には、ヱビスビールの120年の歴史とその背景を紹介する「エビスギャラリー」や、各種エビスの試飲が可能な「テイスティングサロン」(有料)、オリジナルグッズなどを販売する「ミュージアムショップ」があります。
空間の広く取られた館内
とまぁ、“簡単に”のつもりがまた長々と解説してしまいましたが、実は私、特に期待もせず、従って下調べもせずに“ついでに”訪れたようなものでした。
しかし、実際に訪れてみると、これが想像を超える立派な施設で驚きました。
館内ではヱビスビールの試飲付き歴史解説ツアー「エビスツアー」が30分おきに行われており、私もこれに参加してきました。
ツアーを待つ人のための広いラウンジ
↑の解説は、このときのツアーで聞いたものを、同記念館のHPで“復習”して書いたものです。
落ち着いたギャラリーでじっくり解説してくれます
ツアーは、「エビスギャラリー」でのヱビスビールの歴史解説のあと、館内正面にあるステージ状の洒落たバーといった感じの「コミュニティサロン」で、ヱビスビールの試飲が行われます。
館内中央正面の「コミュニティホール」
試飲には、普通のヱビスビールと、この琥珀ヱビスの2種類が提供されましたが、これを味わいながら、普通のビールと黒ビールの違いや、ヱビスの商品である「琥珀ヱビス」、「シルクヱビス」の製造法について解説してくれました。
いくぶん小さめのグラスではありましたが、2杯分のビールが付いて、この「ヱビスツアー」は¥500。
ここに来たらツアー参加はマストでしょう。
そんなお得なツアーの最後に、自宅で美味しく飲むための注ぎ方をレクチャーしてくれました。
これでツアーは終わりでしたが、この程度では飲み足りない私は、早々に「テイスティングサロン」に移動。
ビールやビールカクテルの飲める「テイスティングサロン」
黒ビールとプレミアムMIX(各¥400)を、美味しいおつまみと一緒に2杯ほどいただいてまいりました。
と、ヱビスビール記念館の解説で終わってはいけませんね^^;
では、最後に自宅でできる美味しいビールの注ぎ方をご紹介。
もう少し現場のお姉さんに聞いた話を追加すると、1の段階でグラスの7割ほどまで泡が来るようにダーッ真上から注ぎます。
ビール対泡が1:1くらいになるまで待ったら、2のもう一度注ぎになるわけですが、2回目はグラスの9割ほどまで泡が来るまで注ぎます。
そして、最後にグラスの縁からそっと注ぎ、泡がグラスから飛び出るくらいまで注げば完成です。
実際に私も帰ってきてから何度か試しましたが、苦みが飛んで泡がきめ細かく感じられました。
要は、丁寧に泡でフタをすることが肝心なんですね。
こうして注ぐビールには、泡と液体の間に出来る霧状の“フロスティミスト”という、泡の予備軍が現れまして、決して“気の抜けた”ビールにはなりません。
ただ、これも清潔なグラスやビールの温度など、ある程度条件が揃わないと出ないらしいです。
グラスは油汚れを洗うスポンジとは別にグラス用のスポンジを用意して洗うとか、ビールも冷やしすぎないことがポイントのようです。
“フロスティミスト”の現れたビールは本当に美味しいビールの証だそうですので、是非みなさんもチャレンジしてみてください。
以上、「ヱビスビール記念館」のご紹介と「美味しいビールの注ぎ方」講座でした。
『ヱビスビール記念館』
Posted by ug at 19:00│Comments(0)│ざっき
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