さくらがわーるどからこんにちは

昨日の茨城新聞に大きく掲載されていましたが、常陸太田市の「竜神大吊橋」に、来春日本一のバンジージャンプが開業する予定だそうです。

報道によると、現在施設は建設中だそうで、15日に行われた運営会社のスタッフによるテストジャンプの写真が掲載されていました。

来年3月の営業開始を目指しているそうですが、もしできあがれば100m(水位により変動)という高さ日本一のバンジージャンプとなる予定。

これまでの日本でのバンジージャンプの高さは、期間限定のものだと、熊本県五木村にある銀杏橋の77m、常設では群馬県みなかみ町の赤谷水管橋の最大62mﾒｰﾄﾙ(水位により変動)だそうで、これらを大幅に上回る高さのものになるようです。


この高さからジャンプするって…＾＾；

いやぁ、常陸太田市もなかなか思い切った計画を立てましたねぇ。

これはかなり話題になりそうな気がします。

しかし、今更何故バンジージャンプ？と疑問を持たれた方もいるのではないでしょうか？

その答えは、「竜神大吊橋」の現状を調べてみると、なんとなく見えてきます。



「竜神大吊橋」は、375mの長さを誇る、1994年の完成当時、歩行専用としては「日本一」の吊り橋として完成しました。

2006年(平成18年)に、大分県に長さ390mの「九重“夢”大吊橋」ができて、12年間維持した日本一の座を明け渡したわけですが、現在も「本州一」を謳っています。

そもそもこの吊り橋は、平成の町村合併で常陸太田市になる前の当時の水府村が、今は懐かしい「ふるさと創生事業」の交付金を利用して建設したもの。

竜神川をせき止めて作られた「竜神ダム」に掛かる吊り橋ですが、交通のための機能ははなく、渡り切った向こう側は行き止まりとなっています。


竜神大吊り橋から見た竜神ダム

まさに観光のための吊り橋だったわけですが、日本一の吊り橋という割には、当初から思ったほどの集客がなく、地元からは「税金の無駄遣い」の声が上がっていました。

そこに持ってきて、福島第一原発の事故の影響で、2011年には観光客が半減、更に厳しい状況となっているわけです。

ちなみに、どれくらいの人が訪れているかというと、2011年以前で年間25万5千人程度、2011年は12万6千人、2012年で17万9千人となっています。

この数字だけでは多いのか少ないのか判断できないと思いますので、先の「九重“夢”大吊橋」を例に出してみますと、2006年10月開業から今年の10月末までの7年間で800万人が訪れたそうです。

7年間で800万人ということは、年間100万人を超えるわけで、震災以前の数字と比べても竜神大吊橋の約4倍にもなります。

確かに紅葉の時期や、5月に鯉のぼり(500匹も泳ぐ)の時期こそ新聞等で話題になるものの、なかなか地元でも「行ってみよう」という声を耳にしません。

こうした現状を打破するための、今回のバンジージャンプ計画ということなのだと思います。

既に常設にすることに決まっているようですので、あとは例えばお笑い芸人の罰ゲームなど、テレビで度々取り上げられるようになれば、人気のスポットに育っていく可能性は高いんじゃないでしょうか？

新聞によれば、24日までスタッフによるテストジャンプが行われているそうなので、興味のある方は事前調査も兼ねて出かけてみてはいかがでしょう？

たぶん紅葉もきれいな頃だと思います。

ちなみに私は、この世で一番怖い乗り物が観覧車というほどの高所恐怖症なので、一生挑戦することはないと断言しておきます。

『竜神大吊橋』