つぼみをあげよう~♪ 庭のハナミズキ~♪

今や庭に植えられるまでになったハナミズキが、実は日本がアメリカに贈った桜の「お返し」だったと知っていましたか?


今をさかのぼること102年前の1912年、当時の東京市長で「憲政の神様」と言われた尾崎行雄が、アメリカのワシントンD.Cに3000本もの桜を贈ったのですが、その返礼として日本に贈られてきたのがハナミズキ(西洋ヤマボウシ)だったのです。

ワシントンD.Cに日本から桜が贈られることになった背景には、ナショナルジオグラフィック協会初の女性理事であったエリザ・シドモアという著作家が大きく係わっています。

エリザ・シドモア女史は、新聞記者から旅行作家となって有名になった方ですが、日本についての著作がデビューで、彼女が愛情を込めて描いたのが桜、とくに東京の花見の季節と花見の情景でした。

そんな彼女は、1885年に初めての日本旅行から帰るなり、埋め立てが行われたポトマック河畔に桜を植えることを提案します。

このときは提案が拒否されましたが、実現するまで実に24年にわたって桜の植樹を提案し続けたそうです。

これが実って、上述の日本からの桜の贈呈となるのですが、1885年+24年=1909年となり、植樹された1912年とでは3年ほど合いません。

それもそのはず、日本からは1909年にすでに2000本の桜が贈られていたからです。

ところが、このとき日本から送られた桜を検査したところ、害虫などが付着しているのが見つかり、他の植物への影響を考えて、なんとそれらすべてが焼却処分となってしまったのです。

これで諦めることなく、日本では、また同じことが起こらないようにと万全を期して苗木を育て、3年後には3000本の桜が送られ、やっと植樹されることになりました。

当時植樹された桜の品種は以下のようになっています。

"Somei-Yoshino" ........................1,800 ソメイヨシノ
"Ari ake".......................................100 有明
"Fugen-zo"....................................120 普賢象(八重桜)
"Fuku-roku-ju"................................ 50 福禄寿
"Gyo-i-ko"...................................... 20 御衣黃(緑色をした桜)
(御衣黃はホワイトハウスの庭に植えられた)
"Ichiyo"........................................160 一葉(八重桜)
"Jo­nioi"..........................................80 上匂(花に芳香のある桜)
"Kwan-zan"...................................350 関山(八重桜)
"Mikuruma­gayeshi"..........................20 御車返し
"Shira-yuki".................................. 130 白雪
"Surugadai­nioi"...............................50 駿河台匂(花に芳香のある桜)
"Taki­nioi"......................................140 滝匂(駿河台匂と同一種?)

Total..........................................3,020

今も“メジャー”な園芸品種ばかりですが、なんとなくアメリカに似合う桜を選んだように思うのは私だけでしょうか?

ポトマック河畔に植えられた桜は荒川堤の桜を穂木に育成されたそうですが、実はこの荒川堤の桜にも「桜川のサクラ」は大きく係わっています。

これについて書くと本題から外れそうなので、また機会があれば書いてみたいと思います。



こうして“海外でもっとも美しい”と評される桜の名所となったポトマック河畔では、1935年から多くの市民団体の支援により、見事に育った桜の下で「全米桜まつり」が開催されるようになりました。

1940年頃からは、イベントも開かれるようになり、年々そうしたイベントの規模を拡大しながら今も続いています。



現在は、多くの組織を傘下に持つ、ナショナル・チェリーブロッサム・フェスティバルIncという組織が開催し、毎年期間中(2週間)には70万人以上の人々が訪れるそうです。


パレードの様子

フェスティバルではたくさんのイベントが企画されていますが、たこ揚げ大会や落語、着物ファッションショーをはじめ、寿司や日本酒での祝賀など日本に関するものが多く、言ってみれば全米最大の「日本文化祭」になっています。


着物を着ている人の姿が見られます

ほとんどの日本人は知らないかもしれませんが、こうして今も、桜が市民レベルでの日米友好の大きな役割を果たしているというわけですね。


100周年記念時のロゴ

素晴らしいと思うのは、こうした日本の文化に触れるイベントもさることながら、寿命を迎えた桜などのために、今もなお桜を育て補植を続けているというところです。

日本とアメリカの友好の印でもある桜を大切に守り育ててくれている人たちを思うと、アメリカ人に対する見方が少し変わってきませんか?

ウェブカメラで見たところ、まだ桜は開花していないようですが、「Cherry Blossam Festival」は今年も3/29~4/13の日程で開催されています。

私にアメリカ旅行の機会があるかわかりませんが…というより、この時期にアメリカに行ける余裕もありませんが、死ぬまでに一度は行ってみたいなぁと思っています。

ちなみに、冒頭のエリザ・シドモア女史ですが、墓碑が横浜外国人墓地にあり、その傍らには、1991年にポトマック河畔から「里帰り」した桜が植えられいるそうです。

「シドモア桜」と名付けられたこの桜ならなんとか見に行けそうです。


2014 NPS Cherry Blossam Festival Map

National Park Service 「Cherry Blossam Festival」
http://www.nps.gov/cherry/index.htm


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