2013年01月30日
団地からDANCHIへ…やるじゃんUR
今朝、FMを聞いていたら、UR(都市再生機構)が管理している、京都の築50年になる「観月橋団地」が、リノベーション※で生まれ変わったと報道していました。
リノベーション
建物を大幅に改修すること。古い建物を新しい状態に戻すことではなく、建物に新たな付加価値を与えることを目的とする。リフォームとの明確な定義の違いはないが、一般に大規模な設備更新や間取り変更などを伴うものをリノベーションと呼ぶ。
「土間があったりしてオシャレですねぇ」と女子アナが話しているのを聞いてもイメージが湧かず、気になってwebで探してみました。
したら、これが、ほんとオシャレ。
1Kの例 家賃36,200 円 ~ 37,400 円
往年のトレンディードラマ(死語?)で使われそうな部屋ばかりで、『劇的ビフォーアフター』的感動があります。
1LDKの例 家賃47,500 円 ~ 49,500 円
いわゆる“リフォーム”の壁紙を張り替えたり、トイレやお風呂の設備を新しくしたりの「古さを隠す」改修ではなく、古いパイプを剥き出しにして古き良き団地の面影を残したり、壁の質感など、今では出せない雰囲気を上手く活かしているところが、なんともいい感じ。
団地住まいにはまったく興味のない自分でも、これなら住んでみたいなぁと思いました。
2012年度グッドデザイン賞に選ばれたのも頷けます。
気になっていた「土間」は、イメージしていた和風のそれではなく、黒いタイルの土足空間といった感じで、ちょっと拍子抜けでしたが、ここは団地ならではの収納力の不足から、自転車を置いたり、作業場にも出来てなかなか便利かもしれません。
黒いタイルの部分が「土間」
使い勝手はわかりませんが、↓などは、まさにデザイナーズ住宅といった感じで、とても公団住宅とは思えません。
1LDK 家賃47,500 円
また、洋間ばかりではなく、↓こんな和の空間もモダンでナイス!!
2LDKの例 家賃56,100 円 ~ 58,000 円
とまぁ、「団地からDANCHIへ」を謳った、デザイナーズ公団住宅はとても魅力的ですが、もうひとつ魅力的なのは「家賃」です。
画像解説で示した公団住宅故の良心的賃料だけでなく、↓のようなメリットもあるので更にお得。
全体的に若い人向けの感がありますが、実際若者層から大きな反響があり、すぐに埋まってしまったと言います。
そんな“若い人向け”にはUR賃貸住宅の現状も反映されているようです。
メディアでも度々取り上げられているのでご存知の方も多いと思いますが、独立行政法人である都市再生機構は、13兆円という巨額の有利子負債を抱え、その在り方が問われています。
※「都市再生機構」については、末尾で解説
2004年URになって、それまで業績の足を引っ張っていたニュータウン用地の売却促進や人員削減など財務体質の改善を進め、発足以来、常に数百億円規模の黒字を確保し、有利子負債もピークの16兆円から3兆円強削減しました。
しかし、それでも13兆円もの負債があるわけで、これを減らす有効な手段としては資産売却が考えられますが、URの保有する物件は、50年代後半~70年代後半に竣工した団地が半数を占めるなど老朽化が進んでおり、買い手がつきにくい状態なのです。
加えて、URの賃貸住宅では、セーフティネットの観点から低所得の高齢者世帯などに家賃の減額措置が適用されており、その数8万5千世帯にも及びます。
こうした背景を考えると、古民家再生ならぬ古団地再生は、URにとって採算の良い物件を増やすための一大プロジェクトといえるでしょう。
URの現在のスローガン「街にルネッサンス」は、まさにこのプロジェクトを指しているように思います。
さて、つくば市にもいくつかURの管理する「公団住宅」がありますが、土地柄「観月橋団地」のような築50年というような物件はなく、入居率も高いようです。残念。
(竹園の団地が一番古く1977年2月の完成)
「古い物件が無くて残念」というのも変ですが、私的には新しい物件より魅力あるなぁ。
『観月橋団地』
『都市再生機構(UR)』
したら、これが、ほんとオシャレ。
1Kの例 家賃36,200 円 ~ 37,400 円
往年のトレンディードラマ(死語?)で使われそうな部屋ばかりで、『劇的ビフォーアフター』的感動があります。
1LDKの例 家賃47,500 円 ~ 49,500 円
いわゆる“リフォーム”の壁紙を張り替えたり、トイレやお風呂の設備を新しくしたりの「古さを隠す」改修ではなく、古いパイプを剥き出しにして古き良き団地の面影を残したり、壁の質感など、今では出せない雰囲気を上手く活かしているところが、なんともいい感じ。
団地住まいにはまったく興味のない自分でも、これなら住んでみたいなぁと思いました。
2012年度グッドデザイン賞に選ばれたのも頷けます。
気になっていた「土間」は、イメージしていた和風のそれではなく、黒いタイルの土足空間といった感じで、ちょっと拍子抜けでしたが、ここは団地ならではの収納力の不足から、自転車を置いたり、作業場にも出来てなかなか便利かもしれません。
黒いタイルの部分が「土間」
使い勝手はわかりませんが、↓などは、まさにデザイナーズ住宅といった感じで、とても公団住宅とは思えません。
1LDK 家賃47,500 円
また、洋間ばかりではなく、↓こんな和の空間もモダンでナイス!!
2LDKの例 家賃56,100 円 ~ 58,000 円
とまぁ、「団地からDANCHIへ」を謳った、デザイナーズ公団住宅はとても魅力的ですが、もうひとつ魅力的なのは「家賃」です。
画像解説で示した公団住宅故の良心的賃料だけでなく、↓のようなメリットもあるので更にお得。
全体的に若い人向けの感がありますが、実際若者層から大きな反響があり、すぐに埋まってしまったと言います。
そんな“若い人向け”にはUR賃貸住宅の現状も反映されているようです。
メディアでも度々取り上げられているのでご存知の方も多いと思いますが、独立行政法人である都市再生機構は、13兆円という巨額の有利子負債を抱え、その在り方が問われています。
※「都市再生機構」については、末尾で解説
2004年URになって、それまで業績の足を引っ張っていたニュータウン用地の売却促進や人員削減など財務体質の改善を進め、発足以来、常に数百億円規模の黒字を確保し、有利子負債もピークの16兆円から3兆円強削減しました。
しかし、それでも13兆円もの負債があるわけで、これを減らす有効な手段としては資産売却が考えられますが、URの保有する物件は、50年代後半~70年代後半に竣工した団地が半数を占めるなど老朽化が進んでおり、買い手がつきにくい状態なのです。
加えて、URの賃貸住宅では、セーフティネットの観点から低所得の高齢者世帯などに家賃の減額措置が適用されており、その数8万5千世帯にも及びます。
こうした背景を考えると、古民家再生ならぬ古団地再生は、URにとって採算の良い物件を増やすための一大プロジェクトといえるでしょう。
URの現在のスローガン「街にルネッサンス」は、まさにこのプロジェクトを指しているように思います。
さて、つくば市にもいくつかURの管理する「公団住宅」がありますが、土地柄「観月橋団地」のような築50年というような物件はなく、入居率も高いようです。残念。
(竹園の団地が一番古く1977年2月の完成)
「古い物件が無くて残念」というのも変ですが、私的には新しい物件より魅力あるなぁ。
『観月橋団地』
『都市再生機構(UR)』
※「都市再生機構(UR)」
都市への人口流入が進み、住宅が極端に不足していた高度経済成長期、国の住宅政策の一環として、中産階級に良質な住宅を供給する目的で1955年に「日本住宅公団」として設立。
その後統合が続き、「住宅・都市整備公団(住都公団)」→「都市基盤整備公団(都市公団)」と名前を変え、2004年に行革によって、現「都市再生機構」となる。
賃貸住宅のストックは約76万戸と国内最大規模。東京・豊洲周辺をはじめとした都市部の再開発や多摩、千葉などのニュータウン開発も手掛けてきた。現在の主な収益柱は、賃貸住宅の運営・管理と都市再開発(既存市街地業務)
※つくば市に於けるURの開発事業
◇筑波研究学園都市
◇つくば・さくら団地
◇つくば・吾妻一丁目団地
◇つくば・春日団地
◇つくば・松代三丁目団地
◇つくば・二の宮団地
◇つくば・二の宮第二団地
◇つくば・並木四丁目団地
◇つくば松代四丁目団地
◇つくば松代四丁目第二団地
◇竹園団地
◇竹園第二団地
◆研究学園都市計画事業:研究学園駅周辺、研究学園葛城地区:つくばエクスプレス沿線のまちづくり、葛城一体型特定土地区画整理事業, 上河原崎・中西特定土地区画整理事業
Posted by ug at 17:30│Comments(0)│ざっき
コメントフォーム