人類史上初の太陽系外(恒星間空間)へ!!
NASA Spacecraft Embarks on Historic Journey Into Interstellar Space

本当はもっと早く書きたかったのですが、あれも書こうこれも書こうと考えているうちにすっかり忘れていました。

9/13の新聞に小さく載っていた記事が、私にはとても大きな出来事だったのです。
人類史上初の太陽系外(恒星間空間)へ!!

昨年の10月に『星のきれいな季節だから…宇宙のはなし「天体の距離」』で書きましたボイジャー1号、2号が、ついに太陽系の外に出たというニュースでした。

◆ボイジャー計画とは

1977年の9月に打ち上げられてから、36年もの歳月にわたりずっと惑星の探査を続けているこのボイジャー1号、2号は、本格的な宇宙探査が始まって20年ほどのまだ日の浅い頃に打ち上げられた探査機です。

ボイジャー計画は、太陽系の外惑星と、太陽系外の探査を目的とした計画で、惑星配置の関係により、木星・土星・天王星・海王星を連続的に探査することが可能なタイミングが、この1977年を逃すと次は175年も待たなければならず、急いで打ち上げられたものでした。

実は設計段階では木星到達までの機能しかなかったり、1977年の打ち上げ当時も、海王星付近から画像を送る機能はなかったらしいです。

しかし、ボイジャーはそれまでの探査機と比べて大きく進化した探査機で、1号機、2号機ともそれぞれ3台のコンピュータを搭載しており、動向を見ながらプログラムを地上から修正できたおかげで、予想以上に飛行期間を延長することができたのです。

◆ボイジャーのこれまでの成果

そのおかけで、1989年には海王星に到達し、素晴らしい画像を地球に送ってくれました。

人類史上初の太陽系外(恒星間空間)へ!!

海王星は、太陽から約45億kmも離れていて、太陽と木星の距離の約6倍もある遠い惑星です。

海王星に届く太陽の光のエネルギーは木星の36分の1ほどになり、よって地球に届くデータの量も36分の1になってしまうほど遠い場所なのです。

他にも、木星の衛星イオに地球の100倍もの活火山があることを教えてくれたり、土星の輪が比較的若いものだということもわかりました。

そして、そのおかけで土星の輪は、かつて土星周辺にあったいくつもの小天体が土星に近づいて破壊され、その破片が集まってできたのではないかということもわかってきたのです。

太陽系の天体がいかに多様であるかを教えてくれたボイジャーの発見した天体の数は、おそらく今後どの探査機も及ばないだろうと言われています。

そして、ついに太陽系内の探査を終え、人類史上初の恒星間空間を飛行する探査機となったのです。

◆今ボイジャーはどれくらい離れたところに?

では、今ボイジャーは一体どれくらい離れたところを飛んでいるのかですが、太陽から実に190億kmも離れた場所を時速約6万km(秒速10km)の速さで飛んでいます。

この距離になると、光の速さで17時間も掛かるそうで、ということは指令を出して返事が返ってくるまでに34時間も掛かってしまうんですね。(電波も光の一種)

ちなみに、昨年騒がれた「はやぶさ」が訪れた小惑星「イトカワ」は、どれくらいの距離にある星かというと、地球と火星の間の3億2000万km離れた場所にあり、光速で18分ほどの距離ということになります。

ボイジャーがいかに遠い場所を探査しているかわかると思います。

◆ついに恒星間空間へ突入

そんな途方もない場所からの情報を分析したところ、昨年の8月に太陽系を出ていたことがわかったというわけです。

もうちょっと詳しく書きますと、米アイオワ大とNASAが昨年10月~11月と今年4月~5月のボイジャー1号周辺の電子密度を解析したところ、両期間とも既に星間空間で予測される電子密度(0.05~0.22個/cm3)に達していたそう。

こうしたデータをもとに、太陽圏を離れたのは昨年8月25日ごろと推測できたそうで、この日付は、ボイジャー1号が浴びている宇宙線の量が急上昇した時期とも一致したため、この研究成果が12日付の米科学誌「サイエンス」に発表され、日本でも各誌で報道されたというわけです。

そんなわけで、いよいよ人類史上初の星間空間(太陽系外)の探査に入ったボイジャーですが、残念ながらこのままずっと探査を続けられるわけではありません。

ボイジャーに搭載された原子力電池に限りがあるからです。

故障しない限り2020年まで持つということですが、悲しいかなその後は宇宙を漂うゴミとなってしまうのです。

◆ボイジャーに与えられた特別な使命

しかし、ボイジャーはこれで役目を終えたわけではありません。

確かに宇宙探査は出来なくなりますが、実はボイジャーには地球外知的生命に向けて、地球人のメッセージを送るという使命も持っているのです。

人類史上初の太陽系外(恒星間空間)へ!!
ボイジャーに取り付けられたゴールドディスク (提供:NASA)

「ゴールドディスク」と呼ばれる、旧式のアナログレコードには、地球上のさまざまな写真や言語、音声などが記録されており、これを期待に取り付けることによって、知的生命に地球を紹介しようというミッションです。

科学者は大まじめにやっているのようですが、私には“遊び心”に思えてなりません^^;

でも、決して帰ってくることのないボイジャーの運命を考えると、このミッションはボイジャーを忘れないためにも必要だったのかもしれません。

というわけで、ボイジャーの恒星間空間到達のご紹介などしてみたわけですが、やはり宇宙ネタになるといつも長くなってしまいますね。

おかけでこんな時間だ^^;

燃やせ!! 体脂肪 「ダイエット日記」
人類史上初の太陽系外(恒星間空間)へ!!
9月16日(月)
◇ランニング:なし
◆体重 71.2kg (+-0kg) 身長176cm
◇目標の68kgまであと3.2kg

走れなかったけど、なんとか昨日の体重を維持。
増えなかっただけでも良かったと思うしかないですね(TДT)

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