駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!

本日の仕事帰りにいつものワングーに立ち寄り、雑誌コーナーを覗いたら『MONOQLO』の年末年始スペシャル号が目に止まりました。

表紙にチラッと「手帳」の文字が見えたからです。
「手帳術」なるものは別として、手帳についての特集雑誌は、年末までには出版されてしまい、この時期に見かけることはほとんどありません。

しかし、いまだに雑貨店や書店の文具コーナーには、年末ほどの品揃えはなくなっても手帳は並んでおり、新しい年が始まってから“必要に迫られて”購入される方もいるわけです。

私のブログも、いまだに手帳関連記事へのアクセスが多いところを見ると、こうした方はかなりの数に上るのではないでしょうか?

そんな『MONOQLO』の特集ですが、タイトルは次のようなっていました。

【特集2】
■面倒くさい、続かない、書くことがないを全部解決! まだ間に合う!駆け込み手帳術

まだ買っていない方というのは、結局切羽詰まって書く必要がないか、昨年の手帳が1月まで書き込めるようになっているかのいずれかです。

特集のタイトルを見ると、そうした方を対象にしたものではなく、「買っては見たけれども面倒くさくて書いていない」という人を対象にしているように思いました。

ところが、いざ中を見てみると、目次は次のようになっています。

【導入 編】
MONOQLOが緊急調査!手帳で挫折したアナタに捧ぐ駆け込み手帳大発表!

【ベストバイ 編】
「書くことがない」、「続かない」、「面倒」をすべて解決! 究極の1冊はコレだ!!

【定番手帳辛口採点簿 編】
定番手帳に大激変!? 大人気NOLTY、ED!Tはどう変わったのか?
人気の手帳のホンネの評価、一挙に大公開!

【辛口手帳術 編】
手帳のプロが、ユーザーの手帳をガチ添削!

【手帳グッズ 編】
手帳をもっと便利に使いこなす、ちょい足し文具教えます!

【手帳カスタム編】
ベストバイのあのノートを快適に使いこなすにはプラス「ポケットシール」が大正解!!

いまだに手帳選びに悩んでいるか、買っていない方を買う気にさせるための(?)記事でした。

私としては特に参考になるものもなかった…というよりも、内容があまりにバカバカしかったので、購入もせずパラパラと立ち読みだけして帰ってき たのですが、私がなぜ“バカバカしい”と思ったのか、本日は「雑誌にダマされない手帳論」について少し書いてみたいと思います。


駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!

まずもってシラケてしまうのは、“達人”とか言われる方が、自分の理想とするだろう「手帳術」について講釈を垂れる姿です。

添削!?…何を偉そうに。

正直申し上げますが、この時期に手帳の購入を考えているような方はほぼ“一年間手帳を書き続ける”ことはありません

記入欄のあるカレンダーへの書き込みで充分な方達です。

そんな方に、いくら“達人の理想とする”手帳術”(この呼び方も嫌い)を押しつけ、よしんばそれを真似たところで、長続きするわけがありません。

ハードルを上げた分だけ挫折感も大きくなって、以後は白紙のページが続く…がオチです。

駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!
my Moleskine…2012年はテキストだらけでした


駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!

また、手帳術というと、雑誌だけでなくネット上でも「できるビジネスパーソンの…」といった記事が数多く見られますが、“達人”と呼ばれる方はビジネスをどこまでご存知なのでしょうか?

数多ある職業の、ましてやそこから更に枝分かれする部門毎の仕事すべてを理解されているのでしょうか?

例えば、営業職ひとつとってみても、ルートセールスの営業マンと、常に新規開拓の営業マンではまったく違います。

クライアントの数によっても違います。

私なら、固定のクライアントをある程度抱えていたら、手帳で管理するのはアポイントの記入だけで十分です。

別にノートやファイルを用意して、クライアント毎に会った時の日時、内容を記しておくと思います。

こうしたものは、必要から生まれるものであって、その職場独自のものがどこにでもあるはずです。

まったく違う仕事をしている人の手帳を見ても、ゼロとは言いませんが、ほとんど得られるものはありません。

駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!
my Moleskine…2013年はテキストに切り抜きを挿入するように


駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!

ネット上には「手帳を買ったけれども書くことがありません」だとか、「長続きしません」という質問が溢れています。

これに対する答えは簡単です。

「必要がないなら無理して書くことはない」です。

何もない毎日などないのですから、書くことは間違いなくあるはずです。

それを書き留めておこうという気持ちがないなら、他人に押しつけられた書き方を真似たところで、どうせ続かないものです。

空白のページができるのが嫌なら、手帳なんて使わずに、お気に入りのノートを一冊仕入れればいいのです。

日付と書きたいことを書いておけば、空白ページのない立派なダイアリーです。

後から挿入したいものができたら、矢印で挿入しちゃえば良いじゃないですか。

駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!
my Moleskine…2013夏の激務で空白のページが続きました


駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!

ダイアリー(日記)タイプを使っている人なら当然なんですが、「書くことが好きでたまらない」から書き続けられるんですね。

「学ぶ」なんて必要はまったくなくて、自分の好きなように書くことが長続きの秘訣だと思います。

他人の手帳を見ることは楽しいですが、実のところ手帳なんて他人に見せるものではないし、雑誌でもネットでも“本当の”手帳はほとんど掲載されません。

ネット上で見られる「ほぼ日手帳」や、MOLESKINEのサイトなどにあるものは、デッサン帳を見ているようなものです。

「こんな風に書(描)けたらいいなぁ」とは思いますけど、誰もがマネできるものではありません。

結局のところ、業務上どうしても書かなければならない人か、“書きたい人”だけが手帳を書き続けているのです。

駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!
あと何冊積み上げられるだろう…

というわけで、“達人の手帳術”なるものに、かなりの違和感を抱いて、思いつくままに私的な手帳論を展開させていただきましたが、業界からすれば「それを言っちゃあお終いよ」ってことなんでしょうね。

駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!
1コーナーがきれいになくなっていました

本日訪れたショッピングモールにある、大きな書店でも手帳コーナーは規模縮小中でした。

延々続けてきました私の2014手帳記事も、そろそろ終わりにしようと思います。

駆け込み手帳術?手帳の達人???…雑誌に踊らされるな!!


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