2014年06月11日
本当は東京一の高さ!!…「虎ノ門ヒルズ」がオープン
この「虎ノ門ヒルズ」、実は施工者は東京都で、「環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業III街区」という公共事業なのです。
「幻のマッカーサー通路」と呼ばれる、東京の湾岸部と都心を結ぶ都道「環状2号線」の再開発事業なのですが、森ビルが特定建築者となり、2005年より道路を、2011年より建物の整備を進めてきたものです。
「虎ノ門ヒルズ」の地下を通る形の環状二号線は、既に今年の3月に開通しており、地上部の建物のオープンが本日となったわけです。
下の図が虎ノ門ヒルズの各フロアーの概要です。

詳しい解説は虎ノ門ヒルズのサイトでご確認いただくとして、冒頭の高さの話に戻ります。
上の図の高さの部分に注目してください。

妙な表現ですが「最高高さ」と「建築物高さ」とありますよね。
実は、こうした高層ビルの高さは普通アンテナなどを含めた「最高高さ」=最も高い地点で示すものなのです。
これまで東京で一番高いビルは港区にある「東京ミッドタウン」のミッドタウン・タワーで、248mでした。
もちろん、こちらの高さは「最高地点」で示したものです。
となれば、当然今回の「虎ノ門ヒルズ」はこれを7.5mも追い越して「東京一」を謳えるはずなのに、わざわざ1m低い247mと公表しています。
何故か…
それは、この事業が上述の通り「公共事業」だからなのです。
この辺りが東京都と森ビル、言い換えれば「官」と「民」の考えの違いでしょう、「公共事業で東京一高い建物を建てると、世間の批判を受けかねない」という理由で、都の関係者から247mの高さにするよう指示されていたというわけです。
そんなわけで、東京一高いビルを建てながら「東京で二番目に高い」などという、なんとも情けない表現で紹介された「虎ノ門ヒルズ」なのでした。
おかげで、報道も今年2月にオープンした日本一高い(300m)高層ビル「あべのハルカス」とは比べものにならない地味さでした。
都の関係者はホッと胸をなで下ろしたのではないでしょうか。
ちなみに、建物の87%は森ビルが所有しており、↑の図にあるように37F~46Fは超高級マンション…じゃなくて“レジデンス”となっています。
賃貸のレジデンスですが、賃料は35万円~292万円だそうです。
また、47F~52Fの最上部に位置する日本初進出のホテル「アンダーズ東京」は、8室のスイートルームを含む全164室で、スタンダードルームでも1部屋50平方メートルというこちらも高級ホテル。

「アンダーズ東京」のスタンダードルーム
宿泊費は1泊5万~6万円ですが、最も広いスイートルーム「アンダーズ スカイスイート」は広さ210平方メートルで、1泊100万円となっています。
懐に余裕のない高所恐怖症の私には、まったく無縁なレジデンス&ホテルです。
ぼく、トラのもん
『虎ノ門ヒルズ』

「幻のマッカーサー通路」と呼ばれる、東京の湾岸部と都心を結ぶ都道「環状2号線」の再開発事業なのですが、森ビルが特定建築者となり、2005年より道路を、2011年より建物の整備を進めてきたものです。
「虎ノ門ヒルズ」の地下を通る形の環状二号線は、既に今年の3月に開通しており、地上部の建物のオープンが本日となったわけです。
下の図が虎ノ門ヒルズの各フロアーの概要です。

詳しい解説は虎ノ門ヒルズのサイトでご確認いただくとして、冒頭の高さの話に戻ります。
上の図の高さの部分に注目してください。

妙な表現ですが「最高高さ」と「建築物高さ」とありますよね。
実は、こうした高層ビルの高さは普通アンテナなどを含めた「最高高さ」=最も高い地点で示すものなのです。
これまで東京で一番高いビルは港区にある「東京ミッドタウン」のミッドタウン・タワーで、248mでした。
もちろん、こちらの高さは「最高地点」で示したものです。
となれば、当然今回の「虎ノ門ヒルズ」はこれを7.5mも追い越して「東京一」を謳えるはずなのに、わざわざ1m低い247mと公表しています。
何故か…
それは、この事業が上述の通り「公共事業」だからなのです。
この辺りが東京都と森ビル、言い換えれば「官」と「民」の考えの違いでしょう、「公共事業で東京一高い建物を建てると、世間の批判を受けかねない」という理由で、都の関係者から247mの高さにするよう指示されていたというわけです。
そんなわけで、東京一高いビルを建てながら「東京で二番目に高い」などという、なんとも情けない表現で紹介された「虎ノ門ヒルズ」なのでした。
おかげで、報道も今年2月にオープンした日本一高い(300m)高層ビル「あべのハルカス」とは比べものにならない地味さでした。
都の関係者はホッと胸をなで下ろしたのではないでしょうか。
ちなみに、建物の87%は森ビルが所有しており、↑の図にあるように37F~46Fは超高級マンション…じゃなくて“レジデンス”となっています。
賃貸のレジデンスですが、賃料は35万円~292万円だそうです。
また、47F~52Fの最上部に位置する日本初進出のホテル「アンダーズ東京」は、8室のスイートルームを含む全164室で、スタンダードルームでも1部屋50平方メートルというこちらも高級ホテル。

「アンダーズ東京」のスタンダードルーム
宿泊費は1泊5万~6万円ですが、最も広いスイートルーム「アンダーズ スカイスイート」は広さ210平方メートルで、1泊100万円となっています。

『虎ノ門ヒルズ』

Posted by ug at 23:59│Comments(3)│ざっき
この記事へのコメント
> わざわざ1m低い274mと公表しています。
-->247mですね。
-->247mですね。
Posted by anonymous at 2014年06月12日 18:31
>>anonymousさん
ありがとうございます。
早速訂正しました。
きちんと確認して投稿しないとダメですね^^;
ありがとうございます。
早速訂正しました。
きちんと確認して投稿しないとダメですね^^;
Posted by ug
at 2014年06月13日 00:51

>>「公共事業で東京一高い建物を建てると、世間の批判を受けかねない」という理由で、都の関係者から247mの高さにするよう指示されていたというわけです。
こういう裏を欠いて事実を誤魔化そうとする役人の考え方は全く理解できん。忖度するのもさもありなんだ。
こういう裏を欠いて事実を誤魔化そうとする役人の考え方は全く理解できん。忖度するのもさもありなんだ。
Posted by 東京男 at 2022年10月10日 17:49
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