このところ実用書や雑誌ばかり読んでいたので、「ほんのはなし」の記事を書くのも久しぶりです。

今回ご紹介するのは、元マイクロソフト株式会社社長で、現在ノンフィクションを専門に紹介する書評サイト「HONZ」を主宰している成毛眞氏の著書『面白い本』です。
タイトルそのまんま、著者が最近20年の読書道楽人生の中から厳選した、「これぞ!!」と思う面白い本を集めた、岩波新書の一冊です。

こうした書籍紹介本はいくつも出ていますし、時々雑誌などでも特集が組まれたりしますが、紹介者と趣味嗜好が一致しなかったり、その時々で興味も変わるので、なかなか思ったような本には出会えないのが実情です。

しかし、この『面白い本』で紹介されている本は、ジャンル的にも私の趣味嗜好と一致するものが多く、かなり満足できそうな気がしています。

いや、本書は紹介された本もさることながら、著者の解説だけでも十分に「面白い本」となっており、そういう意味ではすでに「満足」と言って良いかもしれません。



そんな本書の構成ですが、ハードな科学本から不思議な脱力本までを8つのテーマに分けて紹介しています。

1.ピンポイント歴史学…16冊
2.学べない生き方…15冊
3.ヘビーなサイエンス…15冊
4.シチュエーション別読書法…20冊
5.嘘のノンフィクション…12冊
6.タイヘンな本たち…14冊
7.金と仕事とものづくり…9冊
8.事実は小説より奇なり…12冊

そして、付録として

9.鉄板すぎて紹介するのも恥ずかしい本…9冊

が紹介されています。

各章のタイトルをご覧いただいただけでも、なんとなく楽しそうだということが伝わるのではないでしょうか。

成毛氏の読書スタイルは、序章にある

「ただただ、ページをめくるのが楽しい。これが読書の喜びであり、その喜びに耽溺してしまうのが本読みというものだと思う」

に表れています。

そして以下のようにも言っています。

この本の中には、読者のみなさんがこれから10年かけて読むに足る本が詰まっているはずだ。
ただし、全部読んだところで賢くなるわけではないし、何かの役に立つわけでもないかもしれない。
結局、ただの本読みになるだけかもしれない。
けれども、たぶん、それがいいのだ。

冒頭書いたように、私も最近は「勉強になる」とか、「役に立つ」本ばかり探していたせいか、なかなか面白い本に出会えていません。

たまに「アタリ」に出会うこともありますが、確率としては決して高くありません。

一年に…いや、一生のうちに読める本の数は決まっています。

「無駄」というものはないかもしれませんが、出来れば「面白い!!」という本を効率よく読みたいもの。

そんなときに、こうした趣味嗜好の一致する“達人”が太鼓判を押す本がわかれば、こんなうれしいことはありません。

というわけで、早速紹介されている本を数冊Amazonで注文しました。

さすがに私も年間10冊以上は読みますし、紹介された本すべてに関心があるわけではないので、「向こう10年間は読む本に悩まない」は大げさかもしれませんが、それでも数年間はまず心配ないでしょう。

すでに続編の『もっと面白い本』も発刊されているようなので、その後の心配もなさそうです。

もう少し多めに…という方は、同じ著者の『ノンフィクションはこれを読め!』(2012/10刊行)に150冊が、『ノンフィクションはこれを読め!2013』に110冊が紹介されていますし、それこそ『HONZ』には成毛氏以外のメンバーが選んだ「おすすめ本」も並んでいます。

ノンフィクションが好きで、「最近おもしろい本に出会えていないなぁ」という方は、是非参考にしてみてはいかがでしょう?

『面白い本』成毛眞著 岩波新書


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