2012年10月27日
飛行機がなぜ飛ぶのか、知ってます?

『意識は起きていても途切れている?』で書きましたが、本日は私がハマった『99.9%は仮説』という本を紹介してみます。
タイトルの「飛行機が何故飛ぶのか…」ですが、この本のプロローグ、言ってみれば“つかみ”に使われているおはなしです。
空を飛ぶどころか、宇宙にまで行って帰ってこられる現在、まさか飛行機がなぜ飛ぶかなんて、わかってないわけがないじゃないか、とお考えのあなた、実はこれがよくわかっていないのですよ。
「ベルヌーイの定理」や「渦理論」で説明できるとされてきたこれまでの理論は、いずれも「おそらくそうだろう」程度のもので、実は科学的に証明できたというものではないというのです。

F-15が音速の倍の速度で飛ぶ姿を見たり、何百人もの人を乗せて飛ぶ旅客機を見たら「本当かよ?」と思いますが、これが本当らしい。
事の発端となったのは『UNDERSTANDING FLIGHT』(David F.Anderson and Scott Eberhardt)という一冊の本。
デビッド・アンダーソンはアメリカのフェルミ国立研究所の物理学者で、スコット・エバーハートはワシントン大学の航空力学の専門家です。
この本は、いわゆるトンデモ本と違い、アメリカの科学雑誌や航空関係の専門誌でも大まじめに取り上げられています。
ここに書かれているのは、簡単に言うと「これまでの“飛行機が飛ぶしくみ”はデタラメだ」ということだそうですが、これについて本書では、図解も交えてわかりやすく説明してくれています。
ただ、巻末の参考欄で解説しているように、著者も「つかみのために驚かせた」と言うとおり、実際の航空力学のレベルは極めて高く、コンピューターシミュレーションや風洞実験によって、飛行機がどのように飛ぶかについては非常に高い精度で予測できるそうです。
要は「どのように飛ぶか」は計算できても「なぜ飛ぶのか」という根本原理がわかっていないということなんです。
他にも、地球温暖化の原因や地震が起こる理由なども、同様に科学的に実証されているものではないそうです。
こんな感じで、全編にわたって、いかに世の中にある「常識」が仮説の上に成り立っているのかを、科学の進歩と共に度々覆されてきたその時代の常識を例にとりながら解説しています。
そして、これは科学だけでなく、歴史も芸術も政治も経済も、言ってみれば人生のあらゆる局面が、実は仮説に塗り固められているのだと語ります。
著者の言いたいことは、世の中はすべて仮説でできていて、科学は万能ではないのだから、常に常識を疑う癖をつけて、頭をやわらかくしろということ。
そうすることで、世界の見え方が変わり、ひいては人生が良い方向へ変わる、と。
著者は東大物理学部理学科卒業の科学作家、きっと理系のはなしで小難しかろうと思われるかもしれませんが、これが無学の上に文系の自分でも理解できるくらい、非常にわかりやすく、かつ面白く書かれています。
光文社新書2006年初版の本ですが、40万部も売れたそうで、書店はもちろんブックオフにも必ず並んでいます。
興味のある方は是非ご一読を。
↓の特設ページも必見です。
『99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方』

F-15が音速の倍の速度で飛ぶ姿を見たり、何百人もの人を乗せて飛ぶ旅客機を見たら「本当かよ?」と思いますが、これが本当らしい。
事の発端となったのは『UNDERSTANDING FLIGHT』(David F.Anderson and Scott Eberhardt)という一冊の本。
デビッド・アンダーソンはアメリカのフェルミ国立研究所の物理学者で、スコット・エバーハートはワシントン大学の航空力学の専門家です。
この本は、いわゆるトンデモ本と違い、アメリカの科学雑誌や航空関係の専門誌でも大まじめに取り上げられています。
ここに書かれているのは、簡単に言うと「これまでの“飛行機が飛ぶしくみ”はデタラメだ」ということだそうですが、これについて本書では、図解も交えてわかりやすく説明してくれています。
ただ、巻末の参考欄で解説しているように、著者も「つかみのために驚かせた」と言うとおり、実際の航空力学のレベルは極めて高く、コンピューターシミュレーションや風洞実験によって、飛行機がどのように飛ぶかについては非常に高い精度で予測できるそうです。
要は「どのように飛ぶか」は計算できても「なぜ飛ぶのか」という根本原理がわかっていないということなんです。
他にも、地球温暖化の原因や地震が起こる理由なども、同様に科学的に実証されているものではないそうです。
こんな感じで、全編にわたって、いかに世の中にある「常識」が仮説の上に成り立っているのかを、科学の進歩と共に度々覆されてきたその時代の常識を例にとりながら解説しています。
そして、これは科学だけでなく、歴史も芸術も政治も経済も、言ってみれば人生のあらゆる局面が、実は仮説に塗り固められているのだと語ります。
著者の言いたいことは、世の中はすべて仮説でできていて、科学は万能ではないのだから、常に常識を疑う癖をつけて、頭をやわらかくしろということ。
そうすることで、世界の見え方が変わり、ひいては人生が良い方向へ変わる、と。
著者は東大物理学部理学科卒業の科学作家、きっと理系のはなしで小難しかろうと思われるかもしれませんが、これが無学の上に文系の自分でも理解できるくらい、非常にわかりやすく、かつ面白く書かれています。
光文社新書2006年初版の本ですが、40万部も売れたそうで、書店はもちろんブックオフにも必ず並んでいます。
興味のある方は是非ご一読を。
↓の特設ページも必見です。
『99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方』
Posted by ug at 19:30│Comments(2)│ほんのはなし
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この三条件、 ①どの時間どの場所であっても、その時そこには唯一の現実がある。 ②
なぜ知っているのか【哲学はなぜ間違うのか?】at 2012年10月27日 21:49
この記事へのコメント
はじめまして。百里で整備員をしていた者です。今内容の近い記事を書いたのですが、一般の人はどんなふうに疑問に思っているのか検索してたどり着きました。
飛行の原理はまだうまく説明できる人がいないですね(笑)。
私の記事のほうも良かったら是非ご一読ください。
飛行の原理はまだうまく説明できる人がいないですね(笑)。
私の記事のほうも良かったら是非ご一読ください。
Posted by JTVC at 2013年04月01日 11:02
>>JTVCさん
今頃気づいて申し訳ありません^^;
戦闘機の整備をしていた方のお話は説得力がありますね。
やはり原理はわかっていないんですか。
記事がなぜか見られないのが残念です。
ありがとうございました。
今頃気づいて申し訳ありません^^;
戦闘機の整備をしていた方のお話は説得力がありますね。
やはり原理はわかっていないんですか。
記事がなぜか見られないのが残念です。
ありがとうございました。
Posted by ug
at 2014年08月23日 10:08

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